2025年2月1日、「府中みくまり病院訪問看護ステーション」を新たに開設します。
当院では「精神医療と福祉の理想を追求しよう、すべての人を尊重しよう」の理念のもと、精神疾患に悩むご家族・患者さまを支えるカウンセリング、クロザリル(クロザピン)治療、アルコール依存症治療の3つの精神科専門医療を提供しています。
患者さまのこころを専門家がサポートします。
医師による診察と並行して、必要に応じてカウンセリング(心理療法)を行います。こころの専門家である公認心理師が、患者さまのお話をじっくりと聴き、こころのサポートをしています。
ゆううつ、不安、緊張、人間関係、職場の問題、生活習慣や癖の悩みなどの日常生活の中で生じうるさまざまなこころの問題が対象です。
公認心理師が患者さまのお話を聴くなかで、生活上で生じている具体的な問題に関する理解を深めてもらい、当面の問題に有効に対処してゆくための治療目標を設定・共有し、患者さまのこころの問題に応じた取り組みを通じて、生活しやすくするための専門的援助をしています。
チーム医療の中で医師・看護師といった他のスタッフと連携しています。カウンセリングを希望される方は、外来を受診して、担当医にお申し出ください。
カウンセリング担当曜日 | 月・火・木(午前)・金・土 |
---|---|
資格 | 公認心理師 臨床心理士 |
専門 | 認知行動療法 |
略歴 | 広島大学大学院教育学研究科心理学専攻博士課程前期修了 |
カウンセリング担当曜日 | 火・土 |
---|---|
資格 | 公認心理師 臨床心理士 |
専門 | 精神分析的心理療法 |
略歴 | お茶の水女子大学大学院人間文化研究科発達社会学専攻発達臨床心理学コース博士前期課程終了 |
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
---|---|---|---|---|---|
◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
統合失調症に対する薬物治療は、一般的な抗精神病薬の薬物療法により症状が改善し、これまでと同様の生活を送ることができる方もおられます。
しかし、その一方で、複数の向精神病薬を十分な量、十分な期間服用したにもかかわらず症状が改善しなかったり、副作用のために服薬継続が難しい統合失調症の患者さんもおられます。
このような状態を「治療抵抗性統合失調症」と呼びます。
クロザリルは、治療抵抗性統合失調症に対して、効果があることが認められている唯一の薬です。
海外では米国、英国をはじめ100ヶ国以上で承認され効果を上げている薬剤で、国内臨床試験でも改善が認められています。
治療抵抗性統合失調症に対するクロザリルの有効性は高いのですが、白血球減少や心筋炎、高血糖といった重篤な副作用が出現するおそれがあるため、定期的な血液検査が義務づけられています。
また、初回投与開始から18週間は、入院管理下での治療が必要です。
クロザリルは、この薬についての講習を履修し、クロザリルの情報や緊急時の対処を含めて十分な知識を習得し、審査を通過した医師(CPMS登録医)だけが処方できます。
また、クロザリルによる治療を行う医療機関は登録が必要です。
府中みくまり病院は、クロザリルによる治療が可能な医療機関です。
2010年11月 | CPMS登録 |
---|---|
2011年 5月 | クロザリル(クロザピン)治療開始 |
府中みくまり病院は、アルコール依存症の「広島県依存症専門医療機関」です。
また、広島県のアルコール依存症に関する専門的な研修を受けた医師が、「広島県アルコール健康障害サポート医(専門)」に登録されています。
アルコール依存症とは、多量に繰り返し飲酒することで、脳機能や体質が変わる病気です。
アルコール依存症は、意志が弱い人がなるというものではなく、お酒を飲む人なら、誰でもかかる可能性のある病気です。
アルコール依存症の診断には、専門医による診察が必要ですが、過去1年間に次の6項目中、3項目以上が該当する場合、アルコール依存症と診断されます。
機会飲酒
習慣飲酒
依存症との境界線
依存症の段階
温かい雰囲気のなかで、専門のスタッフとともに次のことに取り組みます。